1972年の中学の部課題曲、岩井直溥作曲「シンコペーテッド・マーチ “明日に向って”」を製作しました。
この曲はまだ吹奏楽コンクールにポップス課題曲が出てくる前の課題曲なのですが、ポップス的な和音やリズムが使われており、トラディショナルなマーチとは一線を画す作品になっています。
奇しくもこの年は、ニューサウンズインブラスが生まれた年でもあります。吹奏楽でポップスを演奏するのが、本格的にスタートした年と言っても良いかも知れません。時代が新しいものを求めていて、吹奏楽の世界もその方向へ大きく舵を切った年と言って良いかもしれません。
以下に岩井先生の演奏上の注意の一部を引用します。
（以下引用）
まず、この曲は「明るくて楽しい」ということを主眼に置いて作りましたので、全体によくリズムに乗って、明るい音色で演奏して下さい。
全般的な注意として、「シンコペーション」が多く使われていますので、このリズムの乗り方を研究し、また「ハーモニー」はMaj.７（ド・ミ・ソ・シ）、あるいはMaj.９（ド・ミ・ソ・シ・レ）が主体になっていますから、このハーモニーのバランスには特に気をつけて下さい。テンポは（４分音符）＝144位としてありますが、これは大体のめやすとして、それぞれのバンドで最もリズムに乗りやすいテンポを選んで下さい。もっとも、あまり遅すぎたり、速すぎたりすると明るさや楽しさが出ませんので、その点にはよく注意して下さい。また、従来の「マーチ」とは少し違った「コンサート・マーチ」ですので、あまりかたくならないように
この曲は冒頭にいいましたように「明るくて楽しい」ということが主眼ですので、のびのびとした楽しい演奏をぜひ聞かせていただきたいと思います。
（引用終わり）
明るく楽しいという形容がふさわしい、まさに吹奏楽界の未来を示するような標題でもあるこの作品をぜひお楽しみください。
使用機材
Finale27
Note Performer4
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