ロシア軍特殊部隊スペツナズ ウクライナ軍の返り討ちにあい、壊滅されてしまう

ロシア軍特殊部隊スペツナズ ウクライナ軍の返り討ちにあい、壊滅されてしまう

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる11日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ウクライナ マリャル次官 “バフムトを砲撃の射程内に”
ウクライナ軍の参謀本部は10日、南部ザポリージャ州の主要都市メリトポリやアゾフ海に面した港湾都市ベルジャンシクに向かう方面で、この1週間で1キロ以上前進し、先月上旬に反転攻勢を始めて以来、合わせて8.6キロ前進したと発表しました。

そして、この方面では南部オデーサ市の面積に匹敵する、169平方キロメートルの領土を奪還したと主張しました。

また、東部ドネツク州のバフムト方面でも24平方キロメートルの領土を奪還したとしています。

ウクライナ国防省のマリャル次官は10日、ウクライナ軍がバフムト周辺の高地をおさえたとして、バフムトを砲撃の射程内におさめたと主張しました。
戦争研究所“反転攻勢で253平方キロメートルの領土奪還か”
アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も10日「ウクライナ軍はバフムトでロシア軍をゆっくりと包囲することをねらっているようだ」と指摘しています。

また「戦争研究所」は、独自の分析結果として、ウクライナ軍が先月上旬からの反転攻勢で、ウクライナ全土で合わせて253平方キロメートルの領土を奪還したと推定しているとしています。

そのうえで「ロシア軍が6か月以上かけて占領したのとほぼ同じ面積の領土をウクライナ軍はこの5週間で解放したとみられる」と一定の戦果があったという見方を示しました。
NATO首脳会議 日本時間11日午後8時に開幕
NATOの首脳会議はリトアニアの首都ビリニュスで現地時間の11日午後2時、日本時間の午後8時から2日間の日程で始まります。

初日の会合にはアメリカのバイデン大統領やフランスのマクロン大統領など31の加盟国の首脳に加え、10日のトルコとの会談で加盟に向けて大きく前進したスウェーデンのクリステション首相も参加します。

主な議題はウクライナに対する支援で、ウクライナ軍への複数年にわたる支援や、NATO加盟国とウクライナが対等の立場で協議する「NATOウクライナ理事会」の創設で合意する見通しです。

さらに加盟国の間で、立場が分かれるウクライナの将来のNATO加盟をめぐっても協議します。

会議を前にストルテンベルグ事務総長は記者団に対し「ウクライナの加盟への道筋について、加盟国は明確で前向きなメッセージを送るだろう」と述べました。

ウクライナについて、NATOは15年前、「将来加盟する」ということで合意していて、今回の首脳会議でどこまで踏み込んだメッセージを打ちだすかが焦点です。
トルコ大統領とスウェーデン首相が会談
NATO首脳会議を翌日に控えた10日、リトアニアの首都ビリニュスでトルコのエルドアン大統領とスウェーデンのクリステション首相が会談し、エルドアン大統領はスウェーデンの加盟に向けてなるべく早くトルコ議会で批准の手続きを進めることに合意しました。

会談後の会見でスウェーデンのクリステション首相は「われわれはスウェーデンのNATOへの正式加盟に向けて、非常に大きな一歩を踏み出すことができた」と述べて喜びの意を表しました。

一方、トルコのエルドアン大統領は「今後のプロセスはもちろん合意の履行を進めていくことだ」と述べ、スウェーデンに対しクルド人武装組織などを念頭に対策を着実に講じるよう重ねて求めていて、今後、トルコ議会での批准の手続きがどれだけ早く進むかが注目されます。
ロシアがウクライナのNATO加盟に向けた議論を強くけん制
NATO=北大西洋条約機構の首脳会議を前に、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、ウクライナのNATO加盟に向けた議論を強くけん制するとともに武装反乱後の国内の結束を強調する動きを打ち出しています。

反転攻勢を続けるウクライナ陸軍のシルスキー司令官は10日、東部ドネツク州の激戦地バフムトについて「街はウクライナ軍の射程に入っている」とSNSに投稿し、ロシア軍を後退させていると強調しました。

ウクライナではロシア側の攻撃による市民の犠牲も相次いでいて、地元の当局などによりますと南部オデーサへの砲撃と南部ザポリージャ州への空爆でそれぞれ4人が死亡したということです。

こうした中、11日からリトアニアで開かれるNATOの首脳会議には、ウクライナのゼレンスキー大統領も参加する予定で、将来のウクライナの加盟に向けた議論も焦点となります。

クレバ外相は10日「NATOの同盟国は、ウクライナの加盟に必要な行動計画をなくすことで一致した」とSNSに投稿し、加盟への道が短縮されるとして歓迎しました。
ロシア ペスコフ報道官 加盟に向けた議論を強くけん制
ロシア大統領府のペスコフ報道官は10日、ウクライナのNATO加盟をめぐり「わが国にとって確実に危険、脅威になるだろう。断固とした対応が必要となる」と述べ、加盟に向けた議論を強くけん制しました。

また、ペスコフ報道官は、プーチン大統領が先月29日、モスクワのクレムリンで民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏と会談したと明らかにし、プリゴジン氏らが「大統領の揺るぎない支持者であり、祖国のために戦い続ける用意があると強調した」としています。

ロシア国防省は10日、プリゴジン氏と確執があったロシア軍のゲラシモフ参謀総長が会議に臨む様子だとする動画を公開していて、ロシアとしては、武装反乱のあとも国内の体制は揺らがず、結束が保たれていると強調するねらいがあるとみられます。
ゼレンスキー大統領がNATO加盟への手続き開始決定求める
ウクライナのゼレンスキー大統領はNATO首脳会議を前に10日、新たに動画を公開し「NATOの東側における安全保障の現実は、ウクライナにかかっている。われわれの兵器は同盟国の兵器であり、われわれの価値観は同盟国が信じるものだ」と述べ、みずからが出席する予定の今回の首脳会議で、ウクライナのNATO加盟に向けた正式な手続きの開始を決めるよう改めて求めました。

そのうえで「ヨーロッパ各国やアメリカ、カナダ、日本など、さまざまなレベルの2国間会談が予定されていることも非常に重要だ。われわれの戦士に、兵器に関するいい知らせがもたらされるはずだ」と述べ、各国からの軍事支援の強化につなげたい考えを示しました。
NATO スウェーデン加盟に大きく前進 トルコが“議会にはかる”
NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長によりますとトルコのエルドアン大統領は、10日、北欧スウェーデンのクリステション首相との会談でスウェーデンのNATO加盟に向けてなるべく早くトルコ議会にはかることで合意したということです。

加盟にはすべてのNATO加盟国の承認が必要ですが、トルコのほかに唯一承認していないハンガリーはトルコの対応に足並みをそろえる方針を示していて、11日から始まるNATO首脳会議を前に、スウェーデンは加盟に向けて大きく前進しました。
トルコ エルドアン大統領 「合意の履行を進めていく」
トルコのエルドアン大統領はNATO=北大西洋条約機構の報道官が10日、SNSに投稿した動画の中で「ストルテンベルグ事務総長の努力に大いに感謝する。また、クリステション首相には草案をここまで作り上げたことに感謝したい」と述べました。

そのうえで、「今後のプロセスはもちろん合意の履行を進めていくことだ」と述べて、スウェーデンに対しクルド人武装組織などを念頭に対策を着実に講じるよう重ねて求めました。
バイデン大統領「NATO同盟国として迎えることを楽しみ」
アメリカのバイデン大統領はスウェーデンのNATO=北大西洋条約機構への加盟についてトルコがなるべく早く議会にはかることで合意したことを歓迎する声明を発表しました。

この中でバイデン大統領は「スウェーデンをNATOの同盟国として迎えることを楽しみにしている。ストルテンベルグ事務総長のリーダーシップに感謝する」としています。

またバイデン大統領は、声明で「ヨーロッパ大西洋地域での防衛と抑止力の強化についてトルコのエルドアン大統領と協力する用意がある」として、トルコと安全保障面での協力を強化する姿勢を示しました。
ロシア独立系メディア「ロシア軍の推計死者数 4万7000人」
ロシアの独立系メディア「メドゥーザ」と「メディアゾナ」などは10日、公開情報をもとに共同で行った調査でウクライナ侵攻でのロシア軍の推計の死者数はことし5月末の時点で4万7000人にのぼると発表しました。この数は旧ソビエトでおよそ10年続いたアフガニスタン侵攻での兵士の死者数の3倍にあたるとしています。

ロシア国防省はロシア軍の死者数については去年9月に5937人と発表し、その後、明らかにしていません。記事では「政権側は意図的に死者数を隠している。こうした情報は世論の反発を招きかねず、うそはロシアの基本戦略となっている」と指摘しています。

またイギリス国防省は10日、ウクライナへの軍事侵攻後、ロシア軍では1日に平均でおよそ400人の死傷者が出ていると指摘しました。その上で、多くの軍の病院は主に将校のために使われていることから負傷した兵士がウクライナとの国境に近い地域に殺到し、民間の医療施設も対応に追われていると分析しています。
ロシア大統領府 アゾフ大隊元指揮官の帰国“トルコは説明を
トルコからウクライナに帰国したのはロシアによる軍事侵攻で激戦となった東部の要衝マリウポリなどの防衛に関わった当時の「アゾフ大隊」の元指揮官ら5人で、ロシア側は捕虜交換の合意に反する行為だと不快感を示していました。

ロシアのラブロフ外相が9日、トルコのフィダン外相と電話で会談し、この問題について意見を交わしたほか、ロシア大統領府のペスコフ報道官は10日、トルコ側の対応は合意違反だと改めて強調しました。

そのうえで「何が起きたのかトルコ側から説明を受けることを望む」として、トルコ側と協議を続ける考えを示しました。

一方、トルコのエルドアン大統領は10日の記者会見で、ウクライナ産の農産物の輸出に関する合意期限の延長についてプーチン大統領と近く電話で会談する考えを示すとともに「来月にもプーチン大統領がトルコに来て直接会談できることを期待している」と述べました。

ただ、エルドアン大統領は元指揮官らがトルコを去った経緯については言及しておらず、仲介役として友好関係を維持してきたロシアとの関係への影響が注目されています

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